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ユーロ/カナダドル(EUR/CAD)の自動売買設定

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EUR/CAD

EUR/CAD(ユーロ/カナダドル)はあまり馴染みのない通貨ペアではないでしょうか。EUR/CADを取り扱っているFX会社も少ないので、目にする機会も少ないと思います。しかしこのペア、非常に自動売買に向いていて、私の一押し通貨なのです。その理由や、運用中の自動売買の設定や運用成績、リスク管理について紹介していきます。

EUR/CADの自動売買ができるFX会社は、外為オンラインのiサイクルだけになります。

EUR/CADの20年間長期チャート

2000年から2021年のEUR/CAD長期チャートです。

EUR/CAD20年チャート

EUR/CADの最高値と最安値

EUR/CAD20年間の動きは、約1.48カナダドルを中心に上がったり下がったりしています。

最高値は1.749カナダドル、最安値は1.215カナダドルでした。

この20年チャートを参考に、私は大まかな売りと買いの範囲をイメージします。

買いゾーン:1.2~1.5カナダドル
売りゾーン:1.4~1.7カナダドル

むやみに自動売買を設定するのではなく、長期間の値動きを把握することで、現在の価格のポジションを理解して、買いゾーンなら「買い」を、売りゾーンなら「売り」を中心に増やしていきます。できるだけ含み損や損切りを抑えようという考えから、このゾーン分けを実施しています。

EUR/CADは長期でみるとわずか4,000pispの間で、いい感じにレンジ相場を形成していますよね。これがこの通貨ペアをおすすめする理由の一つです。

EUR/CADの現在のポジション

EUR/CADは長期でみると中心である1.45に戻ろうとする力が強いような気がします。現在は、中心1.45あたりを推移しています。20年間で見ると「買い」と「売り」の自動売買を同時に行う、両建てに向いているゾーンであると言えます。

EUR/CADは「買い」はマイナススワップで「売り」はプラススワップです。金利差が大きいため「買い」の場合は、マイナスの額も大きいので長期保有するとかなり負担になるので注意が必要です。

EUR/CADは現在、中心ラインで「両建て最適ゾーン」である
長期間でレンジ相場を形成していて自動売買に最適

過去の変動幅から損切り幅を決める

過去の最安値、最高値まで耐えられる自動売買がベストです。
過去の最安値、最高値までレートが推移しても損切りされないような自動売買の設定であれば、100%安全とは言えませんが、かなり安全です。

最安値、最高値までの値幅は?

現在の1.46カナダドルあたりから自動売買をスタートした場合、
最安値:1.215カナダドルまで約2,400pips
最高値:1.749カナダドルまで約2,900pips
他の通貨と比較しても、最安値と最高値からの差が非常に小さいのがわかります。ここもおすすめする理由の一つです。

私の場合、数年は損切りが発生しにくい自動売買にするため、直近1~3年の変動幅を参考にして、損切り幅を決めています。

期間ごとの変動幅

EUR/CADは、過去21年間のデータから年間平均2,314pips変動します。

以下の表は直近月末をスタート基準にしてEUR/CADの変動幅を期間ごとに算出したものです。期間が長くなるほど変動幅は大きくなります。

1か月 半年 1年 3年 5年 10年 20年
195 581 1,338 1,744 3,135 4,034 5,340

(スタート基準:2019年12月末/単位:pips)

pipsとは

pipは為替レートの最小単位のことで、色々な国の通貨ペアの動きを表現するのに共通で使用される単位です。

1pip=0.01円=1銭、1pip=0.0001ドル、1pip=0.0001ユーロ
1000pips=10円、1000pips=0.1ドル、1000pips=0.1ユーロ

対円だけ0.01ですが、他はすべて1pip=0.0001で覚えておけばOKです。

EUR/CADが20年間で5,340pisp変動があったということは、約0.534カナダドルの変動があったということです。約44円(0.534×CAD/JPYレート)の動きがあったとも言えますが、このように各国の通貨の動きを円で表現するのは適切ではありません。その時のレートで変わってくるからです。日本円とのペアでは、単位を円で考えたほうが分かりやすいため円で表記しましたが、その他では、全通貨共通で使用されるこの単位「pips」のほうが分かりやすいと思います。

EUR/CADの年間平均変動幅や直近の変動幅を見ると、2,000pips以上の損切り幅があれば、数年は損切りされにくいと言えます。長期間を見ても中心ラインからの変動幅が3,000pips以下なので、この状態が今後も続けば、損切りはあまり発生しないのではないかと思います。

EUR/CADは2,000pips以上の損切り幅がおすすめ
過去の最安値、最高値までの差が小さいので効率良く自動売買ができる

運用中の自動売買設定情報

設定の内容

2020年からこの2種類の設定でEUR/CADの自動売買を運用しています。
設定の決め方についてはこちらを参考にしてください。

設定内容 設定① 設定②
注文間隔 100pips 100pips
売買
利益幅 100pips 100pips
注文数 20本 20本
損切り -2,000pips -2,000pips

設定ごとの必要資金はいくら?

注文間隔ごとの必要資金の目安です。最大含み損と必要証拠金の合計が必要資金の目安になります。「買い」と「売り」の両建て自動売買の場合、含み損は片方が増えれば片方が減るというふうに重複しないので、相殺して一緒にまとめて考えています。両建ては「買い」を2セット運用するより必要資金は少なくなるのです。

必要資金の計算方法についてはこちらを参考にしてください。

設定間隔 必要資金の目安 最大含み損
設定①②
100pips
買・売
280,000円 -168,000円

ロスカットされないためのリスク管理・必要資金の計算方法

リスク試算表を使ってそれぞれの設定で必要資金、最大含み損を計算し、リスク管理を行います。ロスカットされないために重要なのは、最大含み損を把握すること。運用資金が最大含み損と必要証拠金より多くあればいいのです。

【重要ポイント!】

必要資金の計算方法

自動売買の必要資金をリスク試算表を使って計算します。購入単位はすべて1,000通貨です。必要証拠金はCAD/JPYのレートによって変動しますので、現在の証拠金を暫定値で設定してあります。

設定①(100pips間隔、注文数20本、買い)

注文価格 含み損
(1.26の時)
損切価格
(-2,000pips)
損切の
損失額
必要証拠金
(暫定値)
1.46 -200 1.26 -200 -5,200
1.45 -190 1.25 -200 -5,200
1.44 -180 1.24 -200 -5,200
1.43 -170 1.23 -200 -5,200
1.42 -160 1.22 -200 -5,200
1.41 -150 1.21 -200 -5,200
1.40 -140 1.20 -200 -5,200
1.39 -130 1.19 -200 -5,200
1.38 -120 1.18 -200 -5,200
1.37 -110 1.17 -200 -5,200
1.36 -100 1.16 -200 -5,200
1.35 -90 1.15 -200 -5,200
1.34 -80 1.14 -200 -5,200
1.33 -70 1.13 -200 -5,200
1.32 -60 1.12 -200 -5,200
1.31 -50 1.11 -200 -5,200
1.30 -40 1.10 -200 -5,200
1.29 -30 1.09 -200 -5,200
1.28 -20 1.08 -200 -5,200
1.27 -10 1.07 -200 -5,200
合計 -2,100$ - -4,000$ -104,000円
  1. 最大含み損:-2,100カナダドル(-168,000円)
  2. 最大損切りリスク:-4,000カナダドル(-320,000円)
  3. 必要証拠金:-104,000円
  4. 必要資金の目安:168,000 + 104,000=272,000円以上

CAD/JPY=80円で計算しています。

設定②(100pips間隔、注文数20本、売り)

注文価格 含み損
(1.66の時)
損切価格
(+2,000pips)
損切の
損失額
必要証拠金
(暫定値)
1.46 -200 1.66 -200 -5,200
1.47 -190 1.67 -200 -5,200
1.48 -180 1.68 -200 -5,200
1.49 -170 1.69 -200 -5,200
1.50 -160 1.70 -200 -5,200
1.51 -150 1.71 -200 -5,200
1.52 -140 1.72 -200 -5,200
1.53 -130 1.73 -200 -5,200
1.54 -120 1.74 -200 -5,200
1.55 -110 1.75 -200 -5,200
1.56 -100 1.76 -200 -5,200
1.57 -90 1.77 -200 -5,200
1.58 -80 1.78 -200 -5,200
1.59 -70 1.79 -200 -5,200
1.60 -60 1.80 -200 -5,200
1.61 -50 1.81 -200 -5,200
1.62 -40 1.82 -200 -5,200
1.63 -30 1.83 -200 -5,200
1.64 -20 1.84 -200 -5,200
1.65 -10 1.85 -200 -5,200
合計 -2,100$ - -4,000$ -104,000円
  1. 最大含み損:-2,100カナダドル(-168,000円)
  2. 最大損切りリスク:-4,000カナダドル(-320,000円)
  3. 必要証拠金:-104,000円
  4. 必要資金の目安:168,000 + 104,000=272,000円以上

CAD/JPY=80円で計算しています。

EUR/CAD 過去の運用実績

過去の実績をみると、EUR/CADは100pips間隔の自動売買では、月間平均利益はおよそ2,000~3,000円ぐらいです。「買い」「売り」の両建てで運用を行えば、月に5,000円くらいになります

2019年 1年間の運用成績

100pips間隔 利益 スワップ 月間
平均利益
買い 13,744 -1,438 1,538
売り 17,610 1,400 2,376

※5月~12月までの運用成績です。

2020年 1年間の運用成績

100pips間隔 利益 スワップ 月間
平均利益
買い 53,114 -11,749 3,447
売り 49,554 1,265 4,234

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