FX自動売買を始めたいと思ったとき、
どうやって始めればいいの?
やり方がよくわからない、、
など、最初は疑問や不安がいろいろでてきます。
この記事では、安全にFX自動売買を始められるよう、FX自動売買を始める手順について解説していきます。
目次
手順① FX自動売買について理解する
FX自動売買について、よく理解していない場合は、まずこの記事を読んでみてください。
手順② FX自動売買ができる証券口座を開く
FX自動売買を始めるためには、FX自動売買システムを提供している証券会社に口座を開く必要があります。いろいろな会社がありますが、取引システムにそれぞれ特徴があります。
使ってみないとわからない点がありますので、私が利用している会社について紹介した記事を参考にしてみてください。
手順③ 運用資金を決める
FX自動売買は、運用資金によって、できる設定が変わってきますので、始める前に運用資金を決める必要があります。
自分の預金を運用にどれくらい使うか?いくらで自動売買をスタートするか?を考えるときに注意するべき点は3つあります。
当たり前のようなルールなのですが、以外と守れていないことが多いのです。
- 運用資金は余裕資金を使う
- 余裕資金の考え方を知っておく
- 最初から全額は使わない
運用資金は余裕資金を使う
資産運用は余裕資金で行うことは常識です。生活費や使い道の決まっているお金で運用をしてはいけません。ましてや借金して運用に回すなんてもってのほかです。
FX自動売買のようなレバレッジ取引は、利益を生みやすい分、多くの損失を抱える可能性もあります。生活資金がみるみるうちに減っていくのを目の当たりにした時、平常な精神でいられるでしょうか?
間違いなく、冷静な判断ができなくなります。そして、冷静な判断ができないとき、だいたいの確立で運用は失敗します。
余裕資金がない人は資産運用はしないほうがいいと思います。まずは余裕資金を貯めることからスタートしましょう。
余裕資金の考え方を知っておく
余裕資金で運用を行うことはわかったとして、余裕資金っていくら?と思うかもしれません。自分でこれは余裕資金だと思っていても、実は余裕じゃないかもしれません。
- この先5年以内に使う予定がない
5年以内に結婚、出産、家の購入予定がある場合は、その費用を余裕資金に入れてはいけません! - 最悪全額失ってしまっても、生活に支障がない
- 非常時に必要とされる「月収の6ヶ月分」の貯金は差し引いてある
余裕資金とは、失ったらショックは大きいですが、失っても今まで通りの生活が維持できるということです。取り返しのつかないことにならないよう、私も気を付けています。
最初から全額は使わない
余裕資金の金額が試算できたら、そのうちの半分でスタートしましょう。最初は練習と思って始めます。
自分のお金でリアルな相場を経験し、コツもつかめてきて、利益が積み上がってきたら、ちょっとずつ設定を増やしていくのがおすすめです。
人間はついつい欲を出して大きく出てしまいます。欲がコントロールしやすい自動売買であっても、利益を重視してリスクを大きくとってしまうので、気を付けましょう。
手順④ 運用する通貨ペアを選ぶ
どの通貨ペアで自動売買を運用するか選ぶのですが、相場を完璧に予想することはできないので、どの通貨の運用成績が良くなるかは誰にもわかりません。
過去の運用成績を見て選ぶしかないのです。私の経験から、最初に自動売買する通貨を選ぶとしたら米ドル/円、豪ドル/円、カナダドル/円をおすすめします。
米ドル/円をおすすめする理由
- 暴落してもいずれ戻る安心感がある
- スプレッドが一番狭い
- スワップが高い
米ドルは流通量が世界でNO.1のメジャー通貨です。メジャー通貨の良い所は、相場が大きく荒れても元のレートに戻る力が強いところです。トルコリラのように値下がり続けることもありません。
米ドル/円は、スプレッドが一番狭い傾向があります。それは、取引手数料がいちばん安い通貨ということです。
ここ最近は豪ドルやニュージーランドドルよりスワップも高く、先進国通貨でありながら高金利通貨になりつつあります。保有しているだけで、スワップがぷくぷく貯まっていきます(買いの場合)。
豪ドル/円をおすすめする理由
- 1日平均変動幅が大きいので利益を生みやすい
豪ドルは値動きが荒く、上がったり下がったりが激しいので、自動売買で利益を生みやすい通貨だと言われています。実際に過去の変動幅を見てみます。
豪ドル/円:約65pips
米ドル/円:約49pips
ユーロ/円:約62pips
(2020年2月計測)
豪ドルは価格が安いわりに、ドルやユーロより変動幅が大きいと言えます。昔のようにスワップは期待できませんが、少ない資金で効率よく稼ぐことができます。自動売買の定番・人気通貨ですね。
変動幅が大きいということは、大きく値下がりしやすい、ということなので、そこは注意が必要です。
カナダドル/円をおすすめする理由
- リーマンショック時の最安値から現在の価格差が他の通貨と比較して狭い
- 少ない資金で運用ができる
カナダドルの良さはカナダがアメリカ経済と強いつながりがあって、経済が安定していること。もう一つは、リーマンショック時の最安値から現在の価格差が他の通貨と比較して狭いので、少ない資金で運用できることです。
なぜカナダドル/円は少ない資金ですむのか?
買いの場合のリスク管理では、どこまで下がるかを想定して資金を用意するので、当然、想定価格が現在価格から近いほうが少ない資金ですみます。35円下がっても大丈夫な設定よりも、16円下がっても大丈夫な設定のほうが必要資金は少なくてすみます。
自動売買でリスク管理を行うとき、各通貨の史上最安値を意識します。昔すぎると各国の経済状況も変わっているので、リーマンショック時の最安値を参考にすることが多いです。100年に一度の大ショックですから、それを超えるショックはなかなか起きないだろうと考えるわけです。
リーマンショック時カナダドルの最安値は68.31円。豪ドルの最安値は55.02円。米ドルはリーマンショック後の2011年に最安値75.54円を付けています。
カナダドル/円:約14円
米ドル/円:約34円
豪ドル/円:約18円
(2020年2月計測)
他の通貨と比較してカナダドル/円は最安値からの価格差が小さい事がわかりますよね。
以上、3種類のおすすめ通貨ペアとその理由を紹介しました。
もし、運用資金に余裕がある場合には、一つの通貨に全額使うのではなく、通貨を複数に分散をしたほうがリスク分散になります。運用資金に余裕がない場合でも、最初は一つからスタートし、徐々に設定を増やしていくときに違う通貨を取り入れてってください。
手順⑤ FX自動売買の設定を考える
通貨を選んだら、次は自動売買の設定です。予算に対する設定の決め方を説明していきます。
まずは、「運用資金が30万円の場合」の設定方法について説明します。金額がもっと多い場合、少ない場合もあると思いますが、基本はこの考え方を応用していくだけです。
設定の決め方には、用意されたプランを選ぶ方法と、自分で設定を考える方法と2通りあります。
FX会社で提供している必要資金の目安を利用する方法
初心者でも簡単な、プランを選ぶ方法。FX会社のホームページで、いろいろな設定で必要資金の目安を提供しています。
口座を開かなくても確認できて、わかりやすいのが、アイネット証券の「目安資金表」です。「目安資金表」の中から30万以下でできる設定を探せばいいのです。
今回は米ドル/円で探していきます。通貨は選べるので、自分が運用したい通貨ペアで選んでください。
ここで変動幅が1円、3円、5円、7円は、外します。なぜなら長期で、ある程度ほったらかしで運用を前提にしているからです。
ちなみに、米ドル/円は3ヶ月(2018年11月~2019年1月)で9.1円の変動幅がありました。1円、3円幅での運用は短期売買目的で、相場を予想した裁量トレードに近い売買だと思います。すぐに設定幅から外れてしまいますので、頻繁に設定を変更・追加していく必要がでてきます。
私は設定幅は最低でも10円以上が必須と考えているので、そうなると必然的に、30万以下で可能なのは、以下3つになりました。
- 設定幅:10円/間隔:50銭(0.5円)
- 設定幅:10円/間隔:100銭(1円)
- 設定幅:15円/間隔:100銭(1円)
(アイネット証券ホームページより)
この3つの中で、どれを選べばいい?となったときの決め方をタイプ別に分けてみました。
米ドルが10円以上変動する可能性は当分ないとふみ、できるだけ利益を伸ばしたい。最悪損切りが発生しても、また売買を継続していけば、利益でカバーしてくれるから損切りは気にしない。
1回の損切り額は10円幅なら-11,000円。15円幅なら-16,000円。損切り額は結構大きいなぁと感じるので、損切りの確率をできるだけ下げたい。10円幅では幅が狭くて不安だと思う。
時期をずらして、運用本数を追加し、積み立のように増やしていきたいから、必要資金が一番少ない❷がいい。
自分で設定をカスタマイズする方法
自分でFX自動売買の設定を考えるときは、決めなければいけないことがあります。運用資金、通貨ペアは決まっている前提なので、あとは以下の6点です。
自動売買に必要な決定事項
- 注文を出す間隔
- 利益を確定する幅
- 注文本数
- 購入単位
- 上限レート
- 損切りする幅
注文を出す間隔
注文を出す間隔が利益を左右します。10pips間隔など狭い間隔で注文を出すと、頻繁に約定して利益も増えますが、必要資金も大きくなります。100pips間隔のように幅を広くすれば利益も資金も少なくなります。どちらが利益率が高いか?という点になると、通貨の種類や時期によって違いますね。これは運用実績で検証していくのがベストです。
利益を確定する幅
利益を確定する幅を決めるということは、いくら値上がり(値下がり)したら決済するか、を決めることです。注文を出す間隔と同じ幅で決済する自動売買が定番ですが、利益幅を広げると収益が上がるとも言われています。注文は50pips間隔で、利益は80pipsで決済する、というような設定です。
注文本数
何本注文を出すか、決めることによって自動売買を設定する範囲が決まります。100pips間隔の注文を10本出せば、1000pipsの幅に自動売買を設定することになります。15本であれば1500pips幅になります。
設定幅が狭いと、レートの動きが設定幅を超えてしまい、利益を生まない状態になりやすいです。私の場合は、だいたい1年以上の変動幅を参考にして、設定幅を考えるようにしています。
上限レート
上限レートとは、注文を出すレートの中で一番高値のレートです。スタート地点を決めて、そこから買い下がっていくイメージです。
(売りの場合は下限レート、一番安値になります。そこから売り上がっていきます。)
損切り設定の幅
いくら値下がり(または値上がり)したら損切りするか、を決めることです。損切り幅を広くすれば、それに耐えるために必要資金は増えます。損切り幅を狭くすれば、必要資金は抑えられますが、損切りの可能性が上がります。ここのさじ加減は非常に難しいところです。
以上の5点を決めたら、次は設定の「必要証拠金」と「最大含み損」の合計を計算します。
自動売買に必要な金額の目安が「必要証拠金」と「最大含み損」の合計だからです。
設定の必要資金が、運用資金以内におさまっていればOKです。
運用資金が30万円の場合は、
「必要証拠金」と「最大含み損」の合計を30万円以下におさめる
「必要証拠金」と「含み損」のオリジナル計算ツールを公開していますので、参考にしてみてください。
マネースクエア社が提供しているトラリピの運用試算表でも、自由な設定で必要な資金を計算することができます。
こちらのツールは、とても便利なのですが、口座を開設していないと利用できませんのでご注意ください。
以上でFX自動売買の手順を①から⑤まで紹介しました。最後の設定方法が理解できるようになったら、次はいよいよFX自動売買のスタートです!