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米ドル/スイスフラン(USD/CHF)の自動売買設定

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USD/CHF

USD/CHF(ドル/スイスフラン)は歴史的に見ても安値圏にいますし、買いポジションのスワップがとても高いので、「買い」の自動売買が非常におすすめの通貨です。クロス円と違う動きをするので、リスクヘッジとしても活用できるので、ここ最近の一押し通貨ペアです。運用中の自動売買の設定や運用成績、リスク管理について紹介していきます。

USD/CHFの自動売買ができるFX会社は、インヴァスト証券のトライオート外為オンラインのiサイクルアイネット証券のループイフダンだけになります。

USD/CHFの20年間長期チャート

2000年から2021年のUSD/CHF長期チャートです。

USD/CHF20年チャート

USD/CHFの最高値と最安値

USD/CHFの20年間の動きは、およそ右肩さがりの下落相場です。レンジではないので中心まで戻ってくるのか不明な通貨ですが、チャートでの中心はおよそ1.3です。

最高値は1.83スイスフラン、最安値は0.56スイスフランでした。

この20年チャートを参考に、私は大まかな売りと買いの範囲をイメージします。

買いゾーン:1.3以下
売りゾーン:1.3以上

むやみに自動売買を設定するのではなく、長期間の値動きを把握することで、現在の価格のポジションを理解して、買いゾーンなら「買い」を、売りゾーンなら「売り」を中心に増やしていきます。できるだけ含み損や損切りを抑えようという考えから、このゾーン分けを実施しています。

USD/CHFの現在のポジション

現在は、史上最安値にも近く、0.9の近辺を推移しています。20年間で見ると「買い」ゾーンであると言えます。

USD/CHFは安値圏にいるということ、買いスワップが高いという理由から買いの自動売買がおすすめです。前はもっとスワップが高かったのですが、ここ最近はスワップの魅力は減少しています。

USD/CHFは現在、安値圏で「買い最適ゾーン」である
「買い」のプラススワップが魅力

過去の変動幅から損切り幅を決める

過去の最安値、最高値まで耐えられる自動売買がベストです。
過去の最安値、最高値までレートが推移しても損切りされないような自動売買の設定であれば、100%安全とは言えませんが、かなり安全です。

最安値、最高値までの値幅は?

現在の1.0スイスフランあたりから自動売買をスタートした場合、
最安値:0.56スイスフランまで約4,400pips
最高値:1.83スイスフランまで約8,300pips
これを忠実に守っていくと必要資金も増えて資金効率が悪くなります。

私の場合、数年は損切りが発生しにくい自動売買にするため、直近1~3年の変動幅を参考にして、損切り幅を決めています。

期間ごとの変動幅

USD/CHFは、過去21年間のデータから年間平均2,076pips変動します。

以下の表は直近月末をスタート基準にしてUSD/CHFの変動幅を期間ごとに算出したものです。期間が長くなるほど変動幅は大きくなります。

1か月 半年 1年 3年 5年 10年 20年
362 381 590 1,147 4,651 6,038 12,610

(スタート基準:2019年12月末/単位:pips)

pipsとは

pipは為替レートの最小単位のことで、色々な国の通貨ペアの動きを表現するのに共通で使用される単位です。

1pip=0.01円=1銭、1pip=0.0001ドル、1pip=0.0001ユーロ
1000pips=10円、1000pips=0.1ドル、1000pips=0.1ユーロ

対円だけ0.01ですが、他はすべて1pip=0.0001で覚えておけばOKです。

USD/CHFが20年間で11,240pisp変動があったということは、約1.124スイスフランの変動があったということです。約124円(1.124×CHF/JPYレート)の動きがあったとも言えますが、このように各国の通貨の動きを円で表現するのは適切ではありません。その時のレートで変わってくるからです。日本円とのペアでは、単位を円で考えたほうが分かりやすいため円で表記しましたが、その他では、全通貨共通で使用されるこの単位「pips」のほうが分かりやすいと思います。

USD/CHFの年間平均変動幅や直近の変動幅を見ると、1,500pips以上の損切り幅があれば、数年は損切りされにくいと言えます。ここ数年は変動幅が非常に狭くなっているので、幅は狭くても大丈夫なのですが、スイスフランは政府の介入があるため急激にレートが変動する場合があるので、損切り設定は欠かせません。

USD/CHFは1,500pips以上の損切り幅がおすすめ
現在のレートでは「売り」の自動売買ははおすすめしない
スイスフランは政府の介入があるので要注意

運用中の自動売買設定情報

設定の内容

2020年からこの2種類の設定でUSD/CHFの自動売買を運用しています。「買い」しか運用していません。
設定の決め方についてはこちらを参考にしてください。

設定内容 設定① 設定②
注文間隔 100pips 50pips
売買
利益幅 100pips 50pips
注文数 20本 20本
損切り -2,000pips -1,500pips

設定ごとの必要資金はいくら?

注文間隔ごとの必要資金の目安です。最大含み損と必要証拠金の合計が必要資金の目安になります。

必要資金の計算方法についてはこちらを参考にしてください。

設定間隔 必要資金の目安 最大含み損
設定①
100pips
340,000円 -233,100円
設定②
50pips
330,000円 -227,550円

ロスカットされないためのリスク管理・必要資金の計算方法

リスク試算表を使ってそれぞれの設定で必要資金、最大含み損を計算し、リスク管理を行います。ロスカットされないために重要なのは、最大含み損を把握すること。運用資金が最大含み損と必要証拠金より多くあればいいのです。

【重要ポイント!】

必要資金の計算方法

自動売買の必要資金をリスク試算表を使って計算します。購入単位はすべて1,000通貨です。必要証拠金はCHF/JPYのレートによって変動しますので、現在の証拠金を暫定値で設定してあります。

設定①(100pips間隔、注文数20本、買い)

注文価格 含み損
(0.8の時)
損切価格
(-2,000pips)
損切の
損失額
必要証拠金
(暫定値)
1.00 -200 0.80 -200 -5,000
0.99 -190 0.79 -200 -5,000
0.98 -180 0.78 -200 -5,000
0.97 -170 0.77 -200 -5,000
0.96 -160 0.76 -200 -5,000
0.95 -150 0.75 -200 -5,000
0.94 -140 0.74 -200 -5,000
0.93 -130 0.73 -200 -5,000
0.92 -120 0.72 -200 -5,000
0.91 -110 0.71 -200 -5,000
0.90 -100 0.70 -200 -5,000
0.89 -90 0.69 -200 -5,000
0.88 -80 0.68 -200 -5,000
0.87 -70 0.67 -200 -5,000
0.86 -60 0.66 -200 -5,000
0.85 -50 0.65 -200 -5,000
0.84 -40 0.64 -200 -5,000
0.83 -30 0.63 -200 -5,000
0.82 -20 0.62 -200 -5,000
0.81 -10 0.61 -200 -5,000
合計 -2,100Fr - -4,000Fr -100,000円
  1. 最大含み損:-2,100スイスフラン(-233,100円)
  2. 最大損切りリスク:-4,000スイスフラン(-444,000円)
  3. 必要証拠金:-100,000円
  4. 必要資金の目安:233,100 + 100,000=333,100円以上

CHF/JPY=111円で計算しています。

設定②(50pips間隔、注文数20本、売り)

注文価格 含み損
(0.85の時)
損切価格
(-1,500pips)
損切の
損失額
必要証拠金
(暫定値)
1.00 -150 0.850 -150 -5,000
0.995 -145 0.845 -150 -5,000
0.990 -140 0.840 -150 -5,000
0.985 -135 0.835 -150 -5,000
0.980 -130 0.830 -150 -5,000
0.975 -125 0.825 -150 -5,000
0.970 -120 0.820 -150 -5,000
0.965 -115 0.815 -150 -5,000
0.960 -110 0.810 -150 -5,000
0.955 -105 0.805 -150 -5,000
0.950 -100 0.800 -150 -5,000
0.945 -95 0.795 -150 -5,000
0.940 -90 0.790 -150 -5,000
0.935 -85 0.785 -150 -5,000
0.930 -80 0.780 -150 -5,000
0.925 -75 0.775 -150 -5,000
0.920 -70 0.770 -150 -5,000
0.915 -65 0.765 -150 -5,000
0.910 -60 0.760 -150 -5,000
0.905 -55 0.755 -150 -5,000
合計 -2,050Fr - -3,000Fr -100,000円
  1. 最大含み損:-2,050スイスフラン(-227,550円)
  2. 最大損切りリスク:-3,000スイスフラン(-333,000円)
  3. 必要証拠金:-100,000円
  4. 必要資金の目安:227,550 + 100,000=327,550円以上

CHF/JPY=111円で計算しています。

USD/CHF 過去の運用実績

USD/CHFは買いの自動売買しか運用していません。過去の実績をみると、USD/CHFは100pips間隔の自動売買では、月間平均利益はおよそ1,500円ぐらいです。50pips間隔では月間平均利益およそ2,000~3,000円ぐらいです

2020年以降は米国の金利が下がったので、スワップの魅力が減ってきています。

2019年 1年間の運用成績

間隔 利益 スワップ 月間
平均利益
100pips 15,342 5,093 1,702
50pips 22,970 4,693 2,305

2020年 1年間の運用成績

間隔 利益 スワップ 月間
平均利益
100pips 23,680 466 2,012
50pips 45,972 2,560 4,044

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