
自動売買とは、システムに任せて自動で売買注文を行う手法ですが、私が実践している自動売買は、「リピート系自動売買」です。
世の中には様々なシステムがありますが、中でも有名なのが「トラリピ」「ループイフダン」「iサイクル」「トライオート」などです。
この「リピート系自動売買」について解説していきます。
目次
まずはFXについて理解しよう!
FXとは「Foreign Exchange」の略で、正式名称は外国為替証拠金取引といいます。
外国為替を証拠金で取引するということです。
外国為替取引とは
外国為替取引は、異なる2つの通貨ペアを売ったり買ったりして交換する取引。例えば日本円を売って米ドルを買う、というような取引です。
この交換する時の交換比率が為替レートと呼ばれています。
私は外国為替取引を綱引きに例えてイメージしています。あくまでもイメージで、実際に綱引きをしている訳ではありませんが、わかりやすいのです。
二国間で綱を引っ張り合い、綱は行ったり来たりを繰り返しています。これが為替レートが変動するイメージです。強い国の方に綱は引っ張られる(強い国の通貨価格が上がる)、その時の力関係で為替レートが常に変わっているのです。
片方の国が破綻?なんてニュースが流れれば、一気に綱は相手の国に引き込まれ、綱の位置は大幅に変化(価格が大きく変化)します。
・2つの国が常に綱を引っ張りあっている
・強い国(景気や金融政策などで変化)に綱は引っ張られる
・引っ張った強い国の通貨は上がる
・引っ張られた弱い国の通貨は下がる
証拠金取引とは
証拠金取引は、レバレッジ(テコの原理)を効かせた取引です。
少ない証拠金で、大きな金額の取引ができるので、少ないお金で効率よく利益を生むことができます。
ここがメリットである反面、怖い部分でもあるのです。
米ドルが100円の場合、1,000通貨は100×1,000で100,000円です。
それをレバレッジ10倍で取引すると、10,000円で買うことができます。
10,000円 で 100,000円 のものを買えるのです。
現在、多くのFX会社のレバレッジは25倍が最大ですので、4%の証拠金で買うことが可能です。
4,000円 で 100,000円 のものを買えるのです。
レバレッジを使えば、なんて安くて買えるの!!と思うのですが、そんなうまい話はありません。このレバレッジには注意が必要なのです。
FXで売買損益の考え方 差金決済取引とは
FXでは、買った金額と売った金額の差額が損益となります。これは差金決済取引とも言います。
1,000通貨×105円=105,000円
1,000通貨×95円=95,000円
株式取引のように現物を購入しているわけではないので、差金決済取引は少ない資金で大きく稼ぐことができる仕組みです。その反面、投資した金額以上の損失を出すこともあるのです。
例えば、500万で運用していたところ、相場の急変がおこり、マイナスが一気に600万を超えてしまいました。その場合、手持ちの500万すべてを失うだけでなく、追加で100万支払わなければならない事もあるのです。
レバレッジや差金決済取引をしっかり理解し、リスク管理きちんとを行えば、FXも怖いものではなくなります。よく知らないまま利益に目がくらんで手をだすから痛い目に合うのです。
リピート系自動売買を選んだ理由
リピート系FX自動売買は、金融の知識がない人や経験のない人が資産運用するのに、とても優秀なシステムだと思います。資産運用にとどまらず、「副業」にもなると思っています。
理由① 自動売買は裁量トレードより優秀?
FXの自動売買システムの利用者は年々増加傾向で、多くのFX会社が競ってシステムを提供しています。
なぜ自動売買が人気があるのかというと
普通の人は裁量トレードでは勝てないから・・・
それだけです。
もちろん裁量トレードで成功している人達もたくさんいます。しかしそのテクニックは簡単にマネできません。もし簡単にマネができるのなら、もっと多くの人が投資で成功しているに違いないのです。
でも、自動売買なら、簡単にマネができるんです。
成功している設定と同じ設定にすれば同じように運用できるのです。それもほぼ放置状態で。自動売買は優秀だと思いませんか?
裁量トレードと自動売買のどちらが優秀か?と言われれば・・・
- 経験が豊富・相場の予想に自信がある人 → 裁量トレード
- 初心者・相場の予想に自信のない人 → 自動売買
私の場合は、15年ほど株や為替を取引していますが、相場の予想には全く自信がないので、まさに「自動売買向き」と言えますね。
理由② リピート系自動売買は自分で仕組みを理解できる
「リピート系の自動売買」は仕組みがシンプルで明確なので売買ルールがちゃんと理解できます。
もちろんリピート系の自動売買だって、いつでも好調な訳ではなく、相場のトレンドが変わったら、含み損が増えたり、利益率が下がったりと変化はあります。
損切りで資産を減らす事もあります。
でも、仕組みを理解しているので、状況が悪化すると怖くなって、最悪の時点で取引をやめてしまう事もなくなりました。それだけでなく、失敗を教訓に設定を改善したりして運用を継続する事ができたのです。
私が10年も続けてこれた運用は、この「リピート系の自動売買」だけです。
FXの自動売買にもいろいろな種類があります。
プロが作ったシステムの中から好きな物を選んで取引するものもあります。
よく「シストレ」と呼ばれていますね。
「プロが作ったのだから絶対に大丈夫!」というわけではありません。
その時の相場の状況によって、調子がいいシステムと調子が悪いシステムがでてきます。どんな相場にも万能なシステムはないのです。
この「プロのシステムを選ぶシステムトレード」が、私には合いませんでした。
過去の成績、勝率、利益率などを参考にしてシステムを選ぶのですが、なぜか私が買うと急にそのシステムの調子が悪くなるんです。同じような経験をされたことはありませんか?これって被害妄想なのでしょうか?
相場は同じ状況が続くことはありません。あるところで相場のトレンドが変わり、同じシステムでは勝ち続けられなくなります。
要は、相場の変わり目に私が対応できないため、私が買うと調子が悪くなると思ってしまうのでしょう。特に損をした時のダメージは強いので強く印象にも残ります。
負けだすと、どんどんマイナスが増えるので不安にかられます。
プロのシステムは、どういうルールでトレードしているのか、いまいち仕組みが理解できていないため、このまま続けていいのか?という不安にかられて、最終的にマイナスが膨らんだところで怖くなって強制終了。一番ダメなパターンです。
これを何度か繰り返して、私はシストレから撤退しました。うまく使いこなしている人ももちろんいるのでしょう。でも私には無理でした。シストレで選んだ設定の仕組みちゃんと理解する事ができなかったからだと思っています。
よくわからない物をスタートしても、途中で状況が悪化すると怖くなってやめてしまう。
資産運用は継続できることが重要です!
仕組みを理解していれば、状況もある程度予測できるので運用を続けることができるのです。
リピート系自動売買の仕組み
リピート系自動売買の仕組みは、設定した一定の値幅で同じ売買を繰り返すシステムです。
「100円で買って101円で売る」という注文を自動で何度も繰り返すのです。リピート系という名前のとおりです。仕組みは簡単ですよね。
同じような注文を一定の間隔(1円間隔など自分で選択)で何本も設定します。罠をしかけておくようなイメージです。
為替は日々変動しますので、罠に引っ掛かっては決済し、また罠にかかります。そうやって売買を繰り返して利益を積み上げていきます。
20年くらいの長期間でみるとメジャーな通貨であれば、上げ下げを繰り返しています。上がり続けたり、下がり続けることもなく、大きなレンジ相場を形成しているのです。
米ドルの20年間チャート
FX自動売買は為替の特性をうまく生かした売買方法と言えますね。
実際の売買例で具体的に解説します
米ドルの実際の売買例を紹介します。イメージをつかんでください。
設定の内容
- 設定する幅:10円(100~110円)
- 買う間隔:1円間隔
- 注文本数:10本
- 購入単位:1,000通貨
- 決済ルール:1円上がったら決済 利益1,000円
- 損切りルール:15円下落
- 予算の目安:15万円~20万
設定の説明
100~110円の間に1円間隔で注文を出します。1つの注文で購入するのは1,000通貨です。
1円上がったら決済注文(売り)して1,000円の利益になります。
予算の目安の出し方は「リスク管理」や「運用資金の決め方」の記事で詳しく説明しますが、ざっくり説明すると
110円から買いが発生し、15円下落した95円のときの含み損は合計で11万円
10本買い注文がすべて成立した時に必要な証拠金は46,200円
15円下落した95円まで耐えるためには、11万 + 46,200円で最低156,200円は必要にだと計算できます。
自動売買スタート直後に、一気に15円下落することはありません。15円下落する間にも、売買利益は積みあがっている予定なので、最低でも15万、証拠金不足が怖い人は20万からスタートという試算です。
私の場合、損切りは必ず設定しています。例の場合では購入した価格から15円値下がりしたら、そのポジションは損切りされる設定です。
損切りはとても重要です。よほど資金に余裕がない限り、損切り設定をおススメします。
2018年1月の米ドルの値動き
米ドル自動売買の結果
- 決済回数:4回
- 利益:4,042円(内スワップ42円)
- 最大含み損:-6,068円
- 最安値:105.987円、最高値:109.999円、1ヶ月の変動幅は4円
自動売買結果の内訳
109円買い
108円買い → 109円売り 2回
107円買い → 108円売り 1回
106円買い → 107円売り 1回
実はこの月、値動きがとても荒かった月なので、平均よりも利益が多かったと言えます。値動きが荒いときは、たくさん儲かりますが、含み損も膨らみます。
利益の中にスワップが加算されていますが、これは金利のことです。
スワップとは通貨ペアの二国間での金利差のことです。今回のように米ドルを日本円で買っている場合、日本より米国のほうが政策金利が高いので、その差だけ金利がもらえるのです。もちろん、米ドルを売った場合は、マイナススワップになります。
過去のデータからすると、この設定では平均で一か月に2,700円くらいの利益でした。
設定範囲内で価格が動き、かつ損切りが発生しなかった場合に限りますが。
年間では、32,400円の利益になります。必要資金は20万だとしたら年利で16%の運用成績です。
FX自動売買についてなんとなくイメージはつかめたでしょうか。仕組みは本当にシンプルですよね。
FX自動売買の仕組みを理解した後は、リスク管理についてしっかり理解してから、運用はスタートして下さい。