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FX自動売買の利回りを検証【対円通貨版】

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FX自動売買の【利回り】

リピート系自動売買はどれくらい稼げるの?利回りはどれくらい?と思っている人のために、7種類の対円通貨ペアの自動売買で年間どれくらいの利益が出せたのかをまとめました。

検証内容

  • 検証期間は2018年8月~2019年7月の一年間
  • 30pips、50pips、100pips間隔の自動売買
  • 「買い」と「売り」の両方で検証
  • 決済損益、スワップ、利回りを計算

どの通貨もなるべくお同じ条件にするため、購入は,1000通貨単位、設定幅は1,500pipsで統一しています。GBP/JPYだけ1500pips幅では値動きがおさまらないので、2,500pipsで算出しています。

必要資金の出し方は、価格が設定範囲の1,500pipsを超えてしまい、損切りが発生する時点の最大含み損と必要証拠金の合計になっています。詳しい計算方法はリスク管理の方法についての記事を参考にしてください。

利回りとは

利回りとは、投資元本に対する一年間の利益の割合です。投資元本に対してどれくらい利益を出せているのか、運用成績を判断する材料になります。

計算方法

利回り = 利益 ÷ 投資元本 × 100

運用資金が100万円で年間の利益が10万円だったら、利回り10%になります。

FX自動売買での利回り計算方法

FX自動売買の利回りは、運用に必要な資金に対してどれくらい利益を出せているかで計算します。運用利益だけを見ても、どの自動売買が成績優秀なのかわかりません。

計算方法

自動売買の利回り = 利益 ÷ 必要資金 × 100

例えば、必要資金が100万円で、10万円の利益を出す自動売買①と必要資金が30万円で、5万円の利益を出す自動売買②を比較します。

利益は①のほうが高いですが、②のほうが利回りは高くて優秀な自動売買だと言えます。

間隔が広いほうが利回りが高くなる傾向

FX自動売買では、注文間隔が狭い方が、たくさん約定して利益も多くなります。100pips間隔より、20pips間隔のほうが利益が多いのです。

しかし、利回りでみると、100pips間隔のほうが優秀であるケースが多かったりします。

利益幅が広いほうが、利益が増える傾向にあると言われているのです。検証結果をみてもそれがわかると思います。ぜひ参考にしてみてください。

USDJPYの運用実績と利回り

買いの自動売買では、どの設定でも約16%の利回りで稼ぐことができます。

売りの自動売買だと決済益は買いを上回っているのですが、マイナススワップが大きい負担となり、利回りが4~5%と下がってしまいました。

金利が高い米ドルは、買いの自動売買がおすすめですね。

【買い】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 62,100 32,246 7,862 599,800 15.7%
50pips 38,000 20,285 4,857 363,000 16.1%
100pips 19,000 10,355 2,446 186,400 15.7%
【売り】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 64,800 -40,510 2,024 599,800 4.0%
50pips 40,000 -25,167 1,236 363,000 4.1%
100pips 24,000 -13,469 878 186,400 5.6%

AUDJPYの運用実績と利回り

検証期間の1年間が円高傾向にあったので、クロス円は売りの自動売買の方が利益が増えました。

豪ドルは、値動きが荒いので、やはり自動売買の利回りも優秀で、「買い・100pips間隔」だと利回りが18.5%でした。

【買い】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 75,300 15,859 7,597 537,800 17.0%
50pips 48,000 9,542 4,795 325,800 17.7%
100pips 26,000 4,881 2,573 166,800 18.5%
【売り】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 86,700 -28,576 4,844 537,800 10.8%
50pips 56,500 -17,381 3,260 325,800 12.0%
100pips 36,000 -8,941 2,255 166,800 16.2%

NZDJPYの運用実績と利回り

ニュージーランドドルは、豪ドルに比べると利回りが小さめですね。

【買い】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 66,600 12,951 6,629 531,800 15.0%
50pips 41,000 7,930 4,078 322,200 15.2%
100pips 22,000 4,024 2,169 165,000 15.8%
【売り】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 69,000 -20,313 4,057 531,800 9.2%
50pips 47,000 -12,481 2,877 322,200 10.7%
100pips 28,000 -6,255 1,812 165,000 13.2%

EURJPYの運用実績と利回り

ユーロ・売りの自動売買は利回りがナンバーワンでした。「売り100pips・間隔」の自動売買では、利回り23%を実現。

売りでもスワップがマイナスにならないのもメリットです。しかし、ユーロの場合、設定幅が1,500pipsでは長期的見るとに狭すぎる心配はあります。

【買い】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 79,700 -19,161 5,045 631,800 9.6%
50pips 51,450 -11,491 3,330 382,200 10.5%
100pips 20,950 -5,743 1,267 195,000 7.8%
【売り】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 116,700 309 9,751 631,800 18.5%
50pips 71,500 196 5,975 382,200 18.8%
100pips 45,000 103 3,759 195,000 23.1%

CADJPYの運用実績と利回り

カナダドルの自動売買は豪ドルと同様に優秀でした。「買い・100pips間隔」の自動売買では利回りが19.9%で豪ドルより良かったです。

【買い】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 65,700 20,837 7,211 547,800 15.8%
50pips 42,500 12,684 4,599 331,800 16.6%
100pips 27,000 6,873 2,823 169,800 19.9%
【売り】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 69,900 -25,693 3,684 547,800 8.1%
50pips 46,500 -15,621 2,573 331,800 9.3%
100pips 32,000 -8,617 1,949 169,800 13.8%

CHFJPYの運用実績と利回り

スイスフランは値動きが小さいため、決済利益は他の通貨と比べると少ないです。

【買い】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 63,900 -23,748 3,346 885,000 4.5%
50pips 41,000 -14,273 2,227 525,000 5.1%
100pips 22,000 -7,131 1,239 255,000 5.8%
【売り】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
30pips 69,600 5,823 6,285 885,000 8.5%
50pips 43,500 3,577 3,923 525,000 9.0%
100pips 25,000 1,809 2,234 255,000 10.5%

GBPJPYの運用実績と利回り

ポンドは値動きが大きいため、設定範囲が1,500pips幅でおさまらず、2,500pips幅で計算しています。ですから必要資金が他よりも多くなっています。

しかし、決済利益がかなり多いのがわかります。この一年、ポンドは下がり続けているので、売りの決済利益が非常に多く、マイナススワップも気にならないくらいです。

【買い】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
50pips 151,000 12,044 13,587 913,000 17.9%
100pips 82,000 6,006 7,334 463,000 19.0%
【売り】
間隔 決済損益 SWAP 月間損益 必要資金 利回り
50pips 171,000 -21,494 12,459 913,000 16.4%
100pips 93,000 -11,284 6,810 463,000 17.6%

FX自動売買の利回りについてまとめ

まとめ

いろいろな通貨、設定の自動売買で検証しましたが、「ユーロ・売り・100pips間隔」の利回りがトップでした。

オーストラリアドル、カナダドルの買いは、利回りが18~19%で優秀でした。

どの通貨も、30pipsより100pips間隔のほうが利回りが良かったので、利益幅は細かすぎるより、100pips前後がおすすめと言えます。

資金に余裕があれば、注文間隔は狭く・決済間隔は広く、がべストです。

クロス円通貨は、売りの時のマイナススワップがけっこう大きいのがわかります。せっかく売買で稼いでも、利益をマイナススワップで持っていかれてしまうのです。しかし、トータル利益がマイナスになることはないようです。ヘッジとして売りの自動売買は有益だと思います。EURやCHFなどヨーロッパの通貨なら売りでもマイナススワップにならないので、クロス円買いのヘッジとして売買するのは、ありだなと思いました。

今回の集計から、EUR・売りとAUD、CAD・買いを組み合わせて、自動売買を増やしていこうと考えています。

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